スクリーン生地の種類
プロジェクタースクリーンメーカー各社から色々なタイプのスクリーンが販売されていますが、発売されているスクリーンの生地種類は下記の4種類に分けられます。
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スクリーン生地種類
生地の違いで何が変わるの?
スクリーン生地の種類によって映像の質感と視野角に違いが出てきます。
代表的にはマット系スクリーン生地は柔らかいしっとりとした映像となり、ビーズやパールなどでは映像が明るくメリハリのある映像になります。
視野角については、マット系スクリーンは広範囲に光が拡散するので広い角度から映像を視聴することができ、多人数での視聴などに向いています。
その反面パールやビーズ生地は指向性が強く、限られた範囲の中で視聴すると映像がハッキリ認識できますが、そこから少しでも外れると映像が暗くなってしまいます。
マット系スクリーン生地 / 拡散型
スクリーン生地表面が光沢のないつや消し処理を行なっている生地です。
プロジェクターの光をほぼ180度均一に散らしますのでナチュラルな映像を表現できます。
他の生地タイプに比べ映像明るさは低めになりますが、 どのポジションからも均一の映像を見ることが出来るオールマイティーなスクリーン生地です。
プロジェクターは床置き、天吊り向きどちらでも問いません。 現在ほとんどのスクリーンに採用されている生地タイプです。
ただし外光の影響を受けやすく、スクリーンにあたった光が周りの壁に拡散しその光がスクリーンに戻ることでコントラストの低下となる「迷光」
にも注意が必要です。
メリット:しっとりとした滑らかな自然な映像が特徴で映画鑑賞には最適。 視聴ポジションの制限がないため家族全員での視聴が可能
デメリット:外光(迷光)に弱く、映像と重なり合ってコントラストの低下を招く。暗めのクロスなど迷光を対策したシアター環境での使用が望ましい。
ビーズ系/ 回帰反射型
50ミクロン程の微細なビーズ球がスクリーン表面に散りばめてある生地です。
入射したプロジェクターの光を同じ方向に戻す特徴があり、外光の影響を受けにくく、映像の明るさが高くなるスクリーンタイプです。映像にメリハリがつき、シャープな表現となります。
その反面、指向性が高く、角度のある位置から視聴すると映像が極端に暗くなる。プロジェクターを床置き設置する環境に向いています。
メリット:外光(迷光)の影響を受けにくく「明るくダイナミックな画質」を楽しめる。
デメリット:ビーズ生地特有のギラギラし映像が明るすぎると感じる場合がある。
パール系/ 反射型
表面にパール顔料を印刷している生地です。
ガラス面のようにプロジェクターの光を外光の影響は受けにくくマット系スクリーン生地よりも映像が明るくなります。
プロジェクター光の指向性があり、視聴する位置によっては映像の明るさが極端に落ちることがあります。
最近のプロジェクターは明るいタイプが多く、スクリーン側で映像を明るくする必要がなくなったため採用するメーカーは少なくなっています。
プロジェクターを天吊設置する環境に向いています。
メリット:天井から投射する設置をした場合、視聴位置で明るさを得やすくメリハリのある表現をする。3管プロジェクターで高い評価を受けていた素材。
デメリット:現在の高輝度プロジェクターでは明るすぎて白飛び気味となる場合がある、 シワに弱いので取扱に注意が必要。
サウンドスクリーン
生地表面に音を通すための細かい穴(サウンドホール)が開いているスクリーンです。
映画館に採用されているスクリーン生地でスクリーンの後ろにスピーカーを設置することができ、画面から音がでているような環境を楽しめます。
生地面に細かい穴があるため、プロジェクターの光が通り抜け映像の劣化の原因となりやすい、穴とプロジェクター光の干渉で「モアレ」が発生しやすくなる。
メリット:フロント、センタースピーカーをスクリーン裏に設置でき映画館のような環境を構築可能。
デメリット:モアレが発生しやすいことや絶対的な映像表現ではマット系スクリーンに劣る。
最近のスクリーン生地のトレンドは?
数種類のスクリーン生地を紹介しましたが、ホームシアター市場ではマット系生地の採用が多いようです。
理由は広範囲で一定の映像の明るさを保たれていること、プロジェクターの高輝度化によってそこまでゲインが高くなくても画面を明るくすることができる点が大きいようです。
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