スクリーンゲインとは
スクリーン生地明るさには「スクリーンゲイン」という値にて表されます。
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スクリーンゲインとは?
スクリーンゲインとは「標準白板(完全拡散板)のスクリーンゲインを1とし、同一条件下でスクリーン生地の輝度を標準しといたの輝度との割合で示した値」のことです。
スクリーンゲインの値が高い(数字が大きい)ほど画面が明るくなります。
一般的には角度5度の時のスクリーンゲインをピークゲインということが多く、輝度が半分になった時の角度のことをハーフゲインと言います。
実際の測定方法は?
測定箇所に対し垂直に光源(主にプロジェクター)から光を照射し、その光源⇔測定箇所を結ぶ線に対し、角度を水平方向に変えて、測定箇所の輝度を輝度計で測定します。
その時の測定箇所の照度をI(lx)、輝度をS(cd/㎡)とし、スクリーンゲインをSGとすると
SG=π×(S/I)
で表されます。
2種類の生地を比べてみる
ゲインはスクリーンの明るさだけのみではなくスクリーンの「視野角」についても判断が可能です。実際に例を挙げて説明してみましょう。
スクリーンメーカーOSさんが開発したマットタイプ(WG103)とビーズタイプ(BS101)があります。
ビーズタイプスクリーンのゲイン特性
ビーズタイプの仕様を確認してみると、
- 5度の時のゲインは2.1±10%
- ハーフゲインは17度±5度
ということが分かります。簡単に説明すると。プロジェクターから±5度の間では2.1の画面の明るさとなるが、±17度の角度となると画面の輝度はピークゲインの半分の1.05となる。
マットタイプスクリーンのゲイン特性
もう一方のマットタイプの仕様を確認してみると、
- 5度の時のゲインは0.9±10%
- ハーフゲインは60度以上
ということが分かります。簡単に説明すると、プロジェクターから±5度の間では0.9の画面の明るさとですが、
±60度以上の角度で画面輝度が半分になるということになります。
2種類の生地を比べてみる
ビースタイプはプロジェクターに近い位置(角度がない位置)から見た場合、とても画面が明るく見えますが、17度ぐらいの角度をつけて見ると映像が半分ぐらいの明るさとなってしまうことがわかります。一方マットタイプの生地は絶対的な明るさはビーズに比べて劣りますが、ハーフゲインが60度以上とほぼどの角度から見ても映像の明るさは均一となることがわかります。
よってビース生地は指向性がある生地ということがわかり、マット生地はプロジェクターの光を拡散され、どの位置から見ても穂の同じ明るさの映像となることがわかります。
目的にあった生地を選択しよう
今回ビース生地とマット生地で比較したようにスクリーン素材によって特性の違いが出てきます。最近ではほぼマット系生地が採用されていることが多いですが、正面からのみ視聴する環境で画面の明るさを第一に考えたいという方にはビーズタイプ生地がおすすめ生地となります。そのためどのような環境でスクリーンを使うのかを踏まえてスクリーン種類を検討したほうが後々後悔することはないでしょう。
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